From : 田渕裕哉(2012/04/06 05:19:55)
おはようございます。今朝もいい天気の姫路からです。
3日間の研修も今日が最終日です。受講生と本当に仲良くなりました。
素晴らしい個性豊かな新入社員です。100倍以上の採用率だったそうです。
昨日の「ビジネスオーナー入門セミナー」の音声教材の沢山の申込みに感謝します。
もう一つの実験をご紹介します。人を二つのグループに分けて部屋に入れ、
大きな不快音を流します。
それから「壁のパネルにあるボタンをいくつか押して、
音を止める方法を見つけてください」と伝えます。
最初のグループはボタンをあらゆる組み合わせで押してみるのだが音は止まりません。
実は、わざと止まらないようになっているのです(これは意地悪な実験です)。
二つ目のグループの部屋は、ボタンを押せばちゃんと音が止まります。
それから二つのグループの人々は別の部屋に案内されます。
犬のシャトルボックスにあたる部屋です。
ここでもまた、耳障りな音が聞こえてきます。
今度は音を止めるには、どちらの部屋も、
壁のハンドルを反対側に倒せばいいようになっています。
犬たちが低い仕切りを飛び越えるのと同じくらい単純な解決法です。
二つ目のグループは、このことをすぐに発見して、不快な音を止めました。
しかし、最初の経験で音を止められなかった一つ目のグループの人たちは、
動こうともせず、音を止めようともしませんでした。
このグループの人々は音を止めることに無力であることを学習したようです。
だから時も場所もさっきと変わったのに、音を止めようという努力をしませんでした。
二つ目の実験にも、音を止められないという無力感を持ち込んだのです。
頭の中の地図から上方へ向かう道を消し去ったり、道を探そうとする意欲を
なくしてしまったりすれば、試練に取り組む力は失われてしまいます。
しかもこの状況は波及します。
人生の一分野で無力感を味わうと「過剰学習」が起こり、
その分野に関してあきらめるだけでなく、無力感を他の分野にもあてはめてしまいます。
一つの道が行き止まりなのだから、他の道もすべて行き止まりに違いないと思い込みます。
だから仕事での挫折が、人間関係への失望にもつながりかねません。
あるいは誰かと仲たがいすると、他の人との結びつきも強めようとしなくなります。
この悪循環が起こると、生活のなにもかもがうまくいかなくなります。
まさしく「悲観主義」や「うつ」と呼ばれる状態です。
頭の中のマップに描かれる道は、すべて行き止まりで、
確実に失敗へ続く道しか残されていないと思ってしまいます。
上に向かう道を見つけなければなりません。
自分の運命を決定するのは、逆境そのものではなく、それに対して何をするかだ
ということを理解し、持てる力を最大限に使わなければなりません。
田渕 裕哉
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