From : 田渕裕哉(2012/09/03 07:56:14)
おはようございます。今朝もいい天気の千葉からです。
今日は、熊本に行きます。夜は大分に泊まります。
素晴らしい方々との出会いがあります。楽しみです。
今週も悔いのないように全力投球しましょう!
ノマドワーカーという言葉を聴いたことがありますか?
ノマドワーカーと言えば、フリーターやニートのような「自由」を
イメージする人もいるかもしれません。
フリーターやニートが悪いわけではありませんが、ノマドワーカーとフリーターは全く違います。
フリーターはフリー・アルバイターの略で基本的にはアルバイトです。
アルバイトはノマドワーカーではありません。
ノマドワーカーは人から雇われていません。独立しています。
一人かもしれませんが、「社長」です。
もしかしたら、内職のように、どの場所にいても、
できるアルバイトもあるかもしれませんが、それはノマドワーカーではないのです。
ニートは自由ですが、収入を得ていない「自由」ですので、ノマドワーカーとは全く違います。
ノマドワーカーの本質を理解するためには、パラサイトの真逆にあると
イメージすれば分りやすいかもしれません。
パラサイトとは、寄生虫や居候を意味しますが、親の収入をあてにして、
家から出られなくなった独身の方を指します。
パラサイトが「依存型」だとすれば、ノマドワーカーは「自立・独立型」なのです。
ノマドワーカーの「ノマド」という言葉は「遊牧民」の意味です。
遊牧民のことを詳しく知るとノマドワーカーの本質がさらに見えてきます。
遊牧民の掟(おきて)、あるいは価値観の中に
「砂漠では強い者がノマド(遊牧民)になる」という言葉があります。
なぜ強い者がノマドになるのか?
この歴史的な背景を知ることが「ノマドワーカー」の本質を知ることにつながります。
世界の歴史を調べてみますと、オアシスに人間が住みついて
農耕を生業としているうちに、家畜の飼養が始まりました。
しかし飼養するためには、必ず、飼料が必要なのです。
ところがオアシスにおける家畜の飼養は、たちまち限界にぶつかります。
オアシスというものは、元来きわめて面積が限られているからです。
すなわちオアシスの水は一定量しか出ないので、耕地を拡大するわけにはいかないのです。
オアシスの民はオアシス周辺の草原に、ならしたヒツジを放牧することにしました。
しかし、この方法にも限界がありました。
数が多くなれば、夜に家畜をことごとくオアシスに連れ帰ることができません。
そこで唯一の解決方法が、牧畜の専門化でした。
すなわちオアシス住民のある者が、草原における牧畜を専業とするように
生業が分化したのです。これが「ノマド」の始まりでした。明日に続く。
田渕 裕哉
※ 今週の参考文献:ノマドライフ 本田直之著 朝日新聞出版
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