From : 田渕裕哉(2010/12/18 07:36:56)
おはようございます。今朝は寒い千葉からです。
今日は教会のクリスマス会に参加します。
吉田松陰が塾生に残した訓戒の一つに
「学者になってはいかぬ、人は実行が第一である。
書物の如きは心がけさえすれば、実務に服する間には、
自然に読み得るに至るものなり」というものがあります。
これは頭の中だけの学問では意味がない、実践こそ価値があるのであり、
行動する中で自然に学ぶことができる学問というものを伝えようとした言葉です。
松陰は学問を教えることよりも、
学問を通じてどれだけ自分を生かせるかを教えようとしました。
それには誰に対してでも同じ教育の仕方ではなく、
一人一人の特徴、性格というものをつかみ、各自に合った方法で行ないました。
例えば、龍馬伝でも明治維新に非常に大きな役割を果たした高杉晋作は、
桂小五郎(のちの木戸孝允)も心配するほどの頑固な性格であったと
言われていますが、吉田松陰は次のような言葉を残しています。
「僕はこれまで、高杉の頑固な性質について、高杉に語ることはもちろん、
その頑固な性質を矯正しようとしたことはない。
その頑固な性質を改めようとすれば、人間が中途半端になるばかりか、
むしろ、後日、大事業を成すのに是非とも必要な強烈な意志力を失うことになる。
高杉は十年後にこそ、大をなす人間である。」
吉田松陰は、普通の人なら短所と考えるところを、
長所としなければならないと考えて、
そのために短所をじっと見つめていたのです。
このような吉田松陰を師と仰いだ高杉晋作は、
のちに明治維新の立役者となって活躍するのです。
田渕 裕哉
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